乳頭保護器の使用について

~乳頭保護器(ニップルシールド)の正しい使用方法・取扱い説明について~

 乳頭保護器(以下保護器と省略)はおもに赤ちゃんがおっぱいをうまく吸えない場合や、乳頭が
痛んだり、平らだったり、陥没している場合の授乳をサポートするために使われます。
メーカーによっては2~3種類のサイズがあり、ソフトタイプとハードタイプがあります。
今回はソフトタイプについて詳しくお話します。
 こんな方に・・・
       ・乳頭にキズや亀裂のある方に
       ・カンボツ、へん平乳頭で、直接母乳を授乳できない方に
       ・乳頭が小さすぎて授乳しづらい方に
 部品の材料
       ・シリコンゴム
 消毒方法
       ・煮沸消毒・電子レンジスチーム消毒(専用の器具が必要です)・薬液消毒が可能です


あるメーカーの取り扱い説明書に書かれている注意事項で大事なことが書かれてありました。

ニップルシールドはいわゆる乳頭混乱・乳汁分泌低下・依存を起こす可能性もあるため、使用時期については指導が必要となります。

現在、授乳開始と同時に安易に保護器を使用するケースが増えています。そのため、使用している保護器をいつのタイミングで外してよいのかわからず、外す時期を間違えて乳房トラブルを起こす可能性もあります。当院を受診された方では、産後から保護器を使用していたために分泌が上がらずミルク中心で悩まれている方、外すタイミングが悪かったため、乳腺炎となられた方などいらっしゃいます。乳頭にキズができる、吸われる痛みがある方は、保護器を使用する前にその原因をなくすことが最優先です。

保護器を使用しなくても、授乳できる方がほとんどです。

大事なことは、授乳をする際に乳頭・乳輪を柔らかくすること


 保護器は一見 便利そうなものですが、乳頭混乱(保護器の感触を子供が覚えて直接授乳を拒否する)・乳汁の分泌低下・依存を起こさないためにも、なるべく早く専門の方にご相談されることをお勧めします。

 

 


 

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