乳頭保護器を安易に使用しないでください
以前ブログでも説明させていただいた「乳頭保護器」について、再度ご説明させていただきます。私が以前、産婦人科で勤務をしていた時と乳房管理の研修(東京で2年間)に行った後では、私自身、乳頭保護器に対する考え方が全く変わりました。
産婦人科で勤務していた頃
出産後、乳頭が短い方、へん平乳頭の方へは、赤ちゃんがなかなか吸い付けないため、ほとんどの方にすぐに乳頭保護器を勧めていました。また入院期間中に、おっぱいが張ってくると正常な乳頭の方でも吸いつくことが難しくなりその際、乳頭保護器をお勧めしていました。
保護器を使用することで、授乳時間が短縮し、ママたちへの負担が減るという考えで、お勧めしていました。
当院を受診される乳頭保護器使用のママたちの様子
・1歳過ぎて断乳を迎える方が断乳の日まで乳頭保護器を使用。出産後おっぱいが張ってきて使うようになり、2か月くらいになって取ろうと思い吸わせてみたものの、子供は吸ってくれるけれども、張りが取れないため断念。6か月くらいまでトライしてみたがそれ以降は直接は吸ってくれなくなった。次の子の時は、保護器をなるべく使わずに飲ませたいと思っている。・産後4か月になる方は、乳頭が少し短めなので最初から乳頭保護器を使い始めて飲ませていたが、2か月半くらいから子供が保護器を嫌がるようになり、直接吸わせても全く吸わず、おっぱいをやめてしまった。授乳をやめて1か月半たつけれどやっぱりおっぱいをまた吸ってほしいため相談に来られる。
・産後6か月になる方は、陥没乳頭で最初から保護器を使用し、ミルクと混合授乳。吸わせていたら出るようになると言われていたので頑張って1日に11回も吸わせていたけれど、1か月検診で母乳が10gしか出ていないことを知り、ショックでやる気をなくし、ほとんどミルク中心の授乳になった。2か月になり直接吸えるようにはなったが、4か月には母乳があまり出てないために、子供がおっぱいを嫌がってほとんどミルクになる。子供の下痢で小児科の先生から母乳を吸わせるように言われ、子供が泣き叫ぶ中母乳を吸わせ、疲労困憊で当院に相談に来られる。
私が産婦人科に勤務していた時には、乳頭保護器を使用するママたちの入院期間の経過しか見ることができませんでした。しかし、現在すべての月齢の授乳期間のママたちと接することができるようになり、乳頭保護器使用によるデメリットを知りました。その中で、私がアドバイスさせていただくことは以下のことです。
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