搾乳器の弊害
搾乳器には、手動のものと電動のものがあります。
現在、手軽な価格で購入できることより、授乳中はもっておくことが当然のような傾向にあります。産院でも手搾りはせずに、搾乳器を使って搾乳することを進められたと言われる方も多いようです。
機械による搾乳と手搾りでは、何が異なるのか?
まず手搾りは、子供がおっぱいを吸っているように優しく行われます。しかし慣れるまでにはなかなか搾乳に時間を要します。手首が腱鞘炎になる方もいらっしゃいます。
次に機械による搾乳ですが、手搾りと比べると短時間で搾乳が可能です。しかし乳頭と乳輪に負担が大きく、子供がおっぱいを吸っているような行為で行われないものがほとんどです。
機械にも手動と電動があります。
電動は手を動かす必要がなく、楽に行えますが、分泌過多(子供が飲む量より出すぎる)傾向になる場合があります。おっぱいの張りが強かったり、乳腺炎や膿瘍形成(切開)になる場合もあります。
正しく、搾乳器を使うには一般的に搾乳の前後で手搾りを行うことをお勧めします。
また、手搾りの前にも、おっぱいの出てくる穴(排乳口)をしっかり開口するマッサージを行うことが大切になります。
当院ではおっぱいの硬さや乳頭の状態によっては、搾乳器を使わないほうがトラブルの予防となるため、搾乳器を使わず、手搾りをお願いする場合も多々あります。
搾乳器は正しい使用方法で使っていただければ、とても便利なものです。しかし、使用によるおっぱいへの弊害も知っていただき、おっぱいの様子を見ながら、注意してご利用ください。
当院では、搾乳する必要がある場合、正しい手搾りによる搾乳方法を指導しています。
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