開業4周年をむかえて

~放浪者の私と助産師の私~

これは、これまで当院を利用してくださったママたちへ贈るハガキです。当院で出会った大切なママたちへの感謝の気持ちを込めて。4年続けてこられたのは、当院を利用し、いつも温かく応援してくださった方々のおかげとしか思えません。

全く知らない土地(諫早)に開業し、丸4年がたちました。

もともと好奇心旺盛の私は、同じ場所にとどまっておくことができない人間です。時々、放浪者の私は、助産師の私に、「もうそろそろ旅立たないの?」と誘惑します。

開業前は、新しい世界をこの目に焼き付けておきたいという思いで、長期休暇をとっては、世界各国を旅してきました。

世界に出て、生活習慣・宗教・文化・考え方などが異なる各国の人たちと出会い、たくさんの会話を交わしました。違う者同士がお互いのことを認め合い、そして国境を超えた中に存在する「人間の価値」を目の当たりにしました。人というのは、みんな違っていて、みんな素晴らしいのです。

私は子供のころから、「よく考える」子供でした。理屈っぽい子供でした。
物心つく頃から、どこから学んだことなのかわかりませんが、心の中にずっと思っていることがありました。「自分が幸せでなければ、人は幸せになんてできない」ということです。

だからいつも、(エゴのようですが)自分を幸せにすることにかけては、大得意です。
そして、私を幸せにすることの一つに、「困ったママたちのサポートができる」これがあるのです。

その方法は、なるべくゆっくり相手の話を聞いて、理解したいのです。
そして、その方の持っている力を最大限に発揮して、無理のないところで、自己セルフケアを高めていけるように関わります。見守るということです。

そして、世界を旅して気づいた「みんな違って、みんな良い」を私が関わる方へ伝えていきたいのです。みんな価値ある人間ですから。そして、それぞれに、自分の得意・不得意を認め、自分自身を幸せにしていってほしいのです。みんな誰でも「自分を幸せにできるのは自分しかいないこと」に気付いてほしいのです。

それは「自己肯定感」とも言えるものかもしれません。自己肯定感の高いママからは、自己肯定感の高い子供が育つことは、知られています。

育児とは、自分と全く違う(未熟でもあり新鮮でもある)生き物を育てていくのですから、一筋縄ではいかないことも多々あると思います。うまく子供をあやせない自分を責めることも多いものです。そんなとき、当院では、とにかくママたちの持っている素晴らしい能力を引き出し、尊重し、見守っていきたいなと思うのです。

ママたちの笑顔が私の原動力なのです。
その笑顔を見ると、たまらなく幸せになるのです。

4年間、放浪者の私は、少々退屈そうに、助産師の私を応援してきました。しかしその分、自分の探求心を「ヨガ」・「哲学」・「心理学」などに向けて、新しい発見の喜びへと導いてきたような気がします。

4年間、当院を利用してくださった皆さまと、いつも温かく応援してくださる皆さまへの感謝を込めて、今後も日々の研鑽と技術の向上に努めてまいりたいと思います。

世界中のママたちと、子どもたちが笑顔でありますように!!






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