保護器使用が引き起こす 乳腺炎
乳頭保護器はどうして使っていたの?
「乳頭が短めだったので産院に勧められた」「産後に乳頭に傷ができつらかったので」
「外そうと思っていたけど、子供がそれでないと吸わなくなった」
などが理由に挙げられます。
保護器を使用する 最大のデメリットは?
それは乳腺炎です。乳腺炎は、おっぱいが赤くなって、熱を持っていて、ママの体温も38~39度くらいまで上がります。関節の痛み・頭痛・全身のだるさ・おっぱいの痛みがあり、吸われるときにもズキズキ痛む場合もあります。それによって、おっぱいの分泌も下がる場合が多々あります。
どうして、保護器を使うと乳腺炎になりやすいの?
保護器を使用することにより、直接授乳するときと違い 飲み残しができるからです。
飲み残しの症状は?
ママたちの訴えで多いのが、
「授乳後も残った感じがする」「おっぱいにチクチクする痛みがある」などの症状です。
保護器を使用することにより、直接吸うときと何が異なるのか?
保護器は 直接授乳と比べて、浅飲みになります。それが飲み残しを作る原因になると考えられます。
また、保護器が当たっている一部分の乳輪に負担がかかります。それはやがて 乳輪のしこり・炎症になる場合もあります。その結果、膿がたまり切開が必要になる場合もあります。
乳腺炎の引き金になるその他の原因は?
乳腺炎で来られた方に、お話を聞いて多いのが、
「最近夜間の授乳間隔が空いてきた」「睡眠不足や疲労」「季節の変わり目などで体調を崩した」などです。
保護器はいつまでに外したほうがいいの?
外す時期は、早いに越したことはありませんが、1か月を過ぎてまだ保護器を使って授乳している場合は、一度 母乳外来専門の助産院に相談されたほうが良いと思います。
実は、乳頭保護器が乳腺炎の原因になっていることは、あまり知られていないことです。私が助産師として産婦人科で勤務していたころにも、そのことは全く知りませんでした。知っていたなら、安易に保護器は勧めていないはずです。
ママたちが 正しい知識と正しい自己ケアで、トラブルのない楽しい母乳育児でありますようにと 願っています!

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