おっぱいは張っているのに・・・ほんとうにミルクを足さないといけないの?! 退院後、1か月検診までに 産婦人科に体重測定に訪れることは、一般的です。病院によって指導はさまざまです。母乳育児に熱心な病院であれば、体重増加が少々少なくてもミルクは足さずに大丈夫という指導をされます。逆に体重増加が平均的でも、出生体重に戻っていないという理由でミルクの補充を促される場合もあります。 はじめて出産するママたちにとって、病院での説明は受け入れるほかありません。しかし、前もって母乳育児に事前学習をされている方であれば、少し疑問を持たれ、母乳外来専門の助産院に相談される方もいらっしゃいます。 退院後に体重測定に行って、母乳量を測定してくれる病院は、とても良心的です。ただ、そこには観察されていないポイントがあります。 それは、おっぱいが張りすぎて子どもが飲みにくい状態にあり、おっぱいは溜まっているのに、体重が増えていない場合です。その時には、体重増加不良のため、ミルクを足したほうが良いという指導になります。 しかし、それはせっかくおっぱいが作られているのに、ミルクを足すという不合理な状況を作ります。そうして、やがてミルクの量が増えていき、授乳の回数が減り、おっぱいは分泌が落ちていくという悪循環に陥ります。  1か月過ぎに当院を受診される方が、よく口にされることです。「入院中はよく張っていたけど、だんだん張りがなくなっていった」 そのような状況に陥らないためにも、張ってきてお子さんが飲みとれない分は、搾乳(手搾り)を行うことが大切になります。または、お近くに母乳外来専門の助産院があれば、一度マッサージを受けられても良いかと思います。おっぱいが張ってきたときに、適切な対応がとられていないと、おっぱいの分泌機能は低下していくことを、覚えておいてください。ただしい知識と管理で、皆さまの母乳育児が軌道にのることを願っています。

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